- 2025年7月20日
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帯状疱疹と脳梗塞の意外な関係?〜予防のために知っておきたいこと〜
「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」と聞くと、ピリピリとした痛みや水ぶくれを思い浮かべる方が多いと思います。実際、帯状疱疹は過去にかかった水ぼうそうのウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が、年齢やストレス、病気などで免疫が低下したときに再び活性化して起こる病気です。ところが最近の研究で、この帯状疱疹が「脳梗塞(のうこうそく)」のリスクを高める可能性があることが分かってきました。
帯状疱疹は皮膚の症状だけでなく、ウイルスが神経や血管に炎症を起こすことがあります。帯状疱疹を発症したあと数週間〜数か月の間に脳梗塞のリスクが2〜3倍に上がるという報告もあります。特に60歳以上の方では、このリスクはさらに高まるとされています。
帯状疱疹ワクチンで予防を
帯状疱疹も脳梗塞も、高齢になるほどリスクが高くなります。
しかし、帯状疱疹はワクチンで予防が可能です。
現在、日本では2種類のワクチンが使われています:
生ワクチン(1回接種):50歳以上対象。効果は5年程度。
不活化ワクチン(2回接種):50歳以上対象。効果は10年以上とされ、高い予防効果があります。
脳梗塞そのものを防ぐ「ワクチン」はまだありませんが、帯状疱疹を防ぐことで、間接的に脳梗塞リスクも減らせると考えられます。
ワクチン接種によって予防できる時代ですので、
「帯状疱疹にかかったことがない方」「重症化を防ぎたい方」は、ぜひワクチン接種をご検討ください。
当院でも帯状疱疹ワクチン接種を行っています。ご希望の方は、どうぞお気軽にご相談ください。