• 2024年11月27日

夕暮れ症候群

「夕暮れ症候群」は明確には定義されていないのですが、日が暮れて薄暗くなる頃に不安や混乱を感じて出現する症状です。認知機能の低下した高齢の方に見られることが多く、混乱した言動をとったり、幻覚や妄想がみられたりします。

夕暮れ症候群の原因として、日中の疲れから脳の機能が低下することや、日が暮れて薄暗くなることによる現在の時間の認識の乱れが行動や心理状態に影響を与えることにより起こります。

この「夕暮れ症候群」は認知症の方に比較的よくみられる症状です。夕方になると漠然と不安になり、落ち着きがなくなったり、いらだちや興奮が見られたりします。幻覚がみられることもあるのですが、幻覚の中でも虫や知らない人が見えたりする、幻視の症状がみられたりします。この幻視は、レビー小体型認知症に特徴的な症状です。 「夕暮れ症候群」がみられた時には、否定や注意をしてもご本人の不安を大きくするだけで解決にはなりません。誰でも、虫がたくさん見えたり、知らない人が見えたら不安になります。部屋の中を均一に明るくして影をなくす、テレビなどの音や音楽を流す、インテリアは明るい色のものとして、小さな虫などと見違えるような細かな模様のものは避けるなど、環境を整えることが大切です。

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