• 2025年1月6日

大きなくしゃみは仕方ないのか?

この時期、インフルエンザウイルスによる感染症などが気になる季節ではありますが、細菌やウイルスの感染によって鼻粘膜に炎症が起こると、鼻水・くしゃみなどの症状が現れます。アレルギー性鼻炎などのアレルゲン(アレルギーの原因物質)や気温の急激な変化などの刺激によってもくしゃみは誘発されます。この鼻粘膜の刺激がくしゃみの中枢へ伝わり、中枢からの命令が呼吸筋(横隔筋、肋間筋など)へと伝わることでくしゃみが起こります。抗アレルギー剤の内服を行うことで、鼻粘膜での刺激を緩和し、くしゃみをある程度抑えることはできます。また、鼻をつまむ、鼻をかんで鼻粘膜への刺激を減らすなどの方法でくしゃみを抑えることも可能です。

ところが、いったんくしゃみの中枢へ刺激が伝わってしまうとくしゃみ自体を押さえることは難しいです。くしゃみは呼吸筋が関係するので、くしゃみの大きさはある程度体格に関係してきます。また、同じ男性でも若い人の場合は、呼吸筋以外の筋肉量も多く、ある程度吸気量・呼気量をコントロールしくしゃみを抑えることができます。しかし中高年では、呼吸筋以外の筋肉量が減ることで吸気量・呼気量をコントロールできなくなるので大きなくしゃみをしてしまうのではないかといわれています。実際、呼吸筋まで弱るくらい衰弱するとくしゃみも小さくなっていきます。

おじさんのくしゃみはうるさい、と嫌な顔をされる方もいらっしゃいますが、悪気はなく仕方なく出てしまうことも多いのです。おじさんが大きなくしゃみをした時には、まだまだ元気なんだな、くらいに思っていただけるとありがたいです。ただ、厚労省が推奨している咳やくしゃみ時のエチケットは守りましょう。

咳エチケット|厚生労働省

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