- 2025年10月13日
なぜ悪夢を見るの? 〜眠りと心のメカニズム〜
「怖い夢を見て夜中に目が覚めてしまう」「最近、悪夢が増えた気がする」——そんな経験はありませんか?
悪夢は単なる“こわい夢”ではなく、体や心の状態を映すサインのひとつかもしれません。
夢は、眠りの中でも脳が活発に動いている「レム睡眠」という時間に見られます。このとき、脳は記憶や感情を整理しているのですが、ストレスや不安が強いと、その過程で感情の処理がうまくいかず、恐怖や不快な内容の夢として現れることがあります。つまり、悪夢は心のストレス信号ともいえます。
悪夢が増える原因には、
・心身のストレスや不安
・睡眠不足や生活リズムの乱れ
・アルコールやカフェインの摂りすぎ
・発熱などによる一時的な脳の過活動
などがあります。
また、意外と見落とされやすいのが薬の影響です。抗うつ薬、血圧の薬、睡眠薬の一部、パーキンソン病や禁煙補助薬などで、夢が生々しくなったり、悪夢を見ることがあります。これは脳内の神経伝達物質(セロトニンやドパミンなど)の働きに薬が影響するためです。
悪夢への対処法としては
・就寝前にスマホやテレビを控え、リラックスした環境で眠る
・深呼吸やストレッチで心身を落ち着ける
・睡眠不足をためないよう、生活リズムを整える
薬が原因と思われる場合は、自己判断で中止せず医師に相談をしましょう
悪夢は心の疲れを知らせるサインでもあります。続くようなら睡眠障害やうつ、不安障害の一部である場合もあります。眠りの質を見直し、必要であれば早めに相談してみましょう。