• 2025年10月19日

秋の味覚・銀杏にご用心 〜知られざる食中毒のリスク〜

街路樹のイチョウが黄色く色づき、足元に銀杏の実が落ちる季節になりました。炒った銀杏はほろ苦く、秋の味覚として楽しみにしている方も多いと思います。ですが、実は食べすぎると中毒を起こす危険があることをご存じでしょうか。

銀杏には「メチルピリドキシン」という成分が含まれています。これはビタミンB6の働きを妨げ、神経の興奮を抑える作用を阻害します。そのため、過剰に摂取すると、けいれん・嘔吐・意識障害などの症状が現れることがあります。

特に注意したいのは子どもです。子どもはこの成分を分解する力が弱く、わずか10粒程度でも中毒を起こすことがあります。大人でも20〜30粒を超えると危険とされています。加熱しても毒成分は分解されません。

銀杏は秋の香りを感じさせる季節の恵みですが、「少しだけ」が大切です。かわいらしい形に油断せず、適量を守って安全に味わいましょう。秋の味覚を健康的に楽しむためにも、ちょっとした知識が役立ちます。

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