- 2026年3月8日
「めんどくさい」が増えてきたら?― 認知症の初期にみられることがある変化 ―
年齢を重ねると、「最近、何をするのもめんどくさいと感じることが増えた」と話される方がいらっしゃいます。もちろん、疲れやストレス、体力の低下などでも同じような気持ちは起こります。しかし、場合によっては認知症の初期症状の一つとして現れることがあります。
認知症の初期には、物忘れだけでなく意欲の低下(アパシー)と呼ばれる変化が見られることがあります。以前は普通に行っていたことでも、「面倒だからやめておこう」と感じることが増え、外出や趣味、人との交流が減ってしまうことがあります。たとえば、買い物や料理、掃除などの日常のことを「面倒だ」と感じて後回しにすることが多くなったり、外出や趣味に興味を示さなくなったりすることがあります。
このような変化は、ご本人よりもご家族が先に気づくことが多いといわれています。「最近なんとなく元気がない」「以前より消極的になった」と感じる場合には、体調や生活の変化だけでなく、認知機能の変化が関係していることもあります。
ただし、「めんどくさい」と感じることがすぐに認知症というわけではありません。睡眠不足、うつ状態、体の病気、薬の影響などでも同じような症状が出ることがあります。大切なのは、急な変化や、これまでと違う様子が続くかどうかを注意してみることです。
認知症は早い段階で気づくことで、生活の工夫や治療によって進行を緩やかにできる可能性があります。もし気になる変化がある場合には、一人で悩まず、医療機関にご相談ください。ご本人やご家族の不安を少しでも軽くできるよう、当院でもご相談を受け付けています。