• 2024年6月16日

「健康寿命」という言葉をご存じですか?

「健康寿命」という言葉は最近耳にするようになってきていますが、よく知られているのは「平均寿命」です。平均寿命というのは、0歳の人がその後何年生きられるかという平均値のことです。もう一つ、「平均余命」という言葉があります。「平均余命」とは、あと何年生きられるかという平均値です。0歳の人は「平均余命」=「平均寿命」‐現在の年齢(0歳)となります。しかし、歳をとればとるほど「平均余命」に自分の年齢をたすと「平均寿命」より少し多くなります。少なくとも、この文章を読んでいる人たちは平均すると平均寿命より長く生きられる人たちなのです

出典 厚生労働省 主な年齢の平均余命 life22-02.pdf (mhlw.go.jp)

令和4年簡易生命表によると、男性の平均寿命は 81.05 年、女性の平均寿命は87.09年で、国別では平均寿命は世界で一番長く誇れることと思います。ここで問題となるのが「健康寿命」です。「健康寿命」とは、日常生活に制限のない期間のことを言います。実は、この「健康寿命」も日本は世界で一番長い国なのです。では、この「平均寿命」から「健康寿命」の差はどうなっているでしょうか。「健康寿命」は、令和元年時点で男性が72.68年、女性が75.38年となっており、男性で10年弱、女性では11年以上の差があります。つまり、男女ともに平均すると10年程度日常生活に制限がある生活を送ることになります。もちろん、そのような生活がいけないわけではないですが、できるだけその期間を短くしたいというのが、ほとんどの方の意見と思います。ではどのようにするのがいいのでしょうか。 少し話は変わってしまいますが、介護認定というのはご存じですか。要介護認定とは、介護が必要な状態を客観的に判断する制度で、認定を受けていろいろな介護サービス受けることができます。「健康寿命を過ぎた人」=「介護認定を受けている人」ではありませんが、介護認定を受けている方の多くは日常生活に制限のある方がほとんどです。なので介護認定を受けている人がどのような疾患が多いのかがわかれば、そのような疾患を予防することで健康寿命を延ばすこともできると思われます。介護が必要になった主な原因で最も多いのが「認知症」18.1%、次いで、「脳血管疾患(脳卒中)」15.0%、「高齢による衰弱」13.3%、「骨折・転倒」13.0%となっています。

出典 内閣府  第1章 高齢化の状況 2 健康・福祉|令和4年版高齢社会白書(全体版) – 内閣府 (cao.go.jp)

認知症を含め、これらの疾患はある程度予防が可能です。しかし、少しの努力は必要です。 今後は、そのようなことも書いていきます。参考にしていただき、健康寿命を延ばしていきましょう。

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