- 2025年2月10日
認知症にならないために・・認知症予防は可能です
認知症予防は可能です。とはいっても、すべての認知症が予防可能というわけではありません。認知症にはなりたくない、という声はよく聞きますし、そのような相談を受けることもあります。認知症予防という観点から大切なことは2点あります。一つは認知症の中で予防可能と言われている、血管性認知症という疾患を予防することです。もう一つは認知症の発症リスクを高める因子を減らすことです。
血管性認知症というのは、脳の血管障害を起こすことで発症する認知症です。これに関しては、また後日記載いたします。
認知症の発症リスクを高める因子として言われているのは、教育不足、頭部外傷、運動不足、喫煙、過度の飲酒、高血圧、肥満、糖尿病、難聴、うつ病、社会的孤立、大気汚染、高LDLコレステロール値、視力喪失の14因子です。
Dementia prevention, intervention, and care: 2024 report of the Lancet standing Commission – PubMed
いくつかの因子は回避や治療が難しいものもありますが、気にされない方が多く比較的治療が容易なものが高LDLコレステロール値です。LDLコレステロール値が高いだけでは症状が何もないのですが、動脈硬化をすすませ心筋梗塞の発症も高めることも知られています。認知症予防のためにも、高LDLコレステロール値を含め、認知症の発症リスクを高める因子の積極的な治療を行うようにしましょう。