「枕が原因かも?」〜頭痛と枕の意外な関係〜
朝起きたときに、頭が重い・ズキズキ痛む…。そんな頭痛、もしかしたら「枕」が関係しているかもしれません。頭や首を支える枕は、眠っている間の姿勢を決めるとても大切な… Read More
つらい頭痛、我慢していませんか?
当院では、慢性的な頭痛にお悩みの方のために、「頭痛外来」を開設しています。
横浜市戸塚区で「頭痛外来」をお探しの方は、秋葉町ゆいクリニックへご相談ください。
──そんなつらい症状を、薬でやり過ごしていませんか?
日本人の約4人に1人が、何らかの頭痛に悩んでいると言われています。特に片頭痛や緊張型頭痛は、仕事や日常生活に支障をきたすことも多く、適切な治療が必要です。
また、近年は片頭痛に対して予防注射(CGRP関連薬)などの新しい治療法も登場し、症状を軽減できる選択肢が増えています。
「頭痛くらいで…」と我慢せず、まずはお気軽にご相談ください。
日本脳神経外科専門医が、症状に合わせた丁寧な診察と治療をご提供いたします。
予約
まずはWEBにてご予約ください。
診察
診察で問診を行い、頭痛の症状について以下のような確認をいたします。
(頭痛外来をWebにてご予約いただく際、以下の問診に事前にお答えいただきます。)
検査・診断
問診の内容を参考に、必要に応じて神経学的診察、頭部MRI検査を行い診断していきます。
治療
問診や検査の結果をもとに、頭痛のタイプを見極めたうえで、適切な治療を行います。
頭痛の原因となる病気(二次性頭痛)が見つかった場合には、原因疾患の治療を優先します。
頭痛の原因を正確に見きわめるために、当院では必要に応じて以下のような検査を行っています。
医師が、体の動きや感覚、目や口の動き、話し方や飲み込みの様子などを丁寧に確認し、神経に異常がないかを調べます。脳や神経のどこに問題があるかを見つける手がかりになります。
MRI検査は、強い磁力を使って脳の状態を詳しく調べる検査です。脳腫瘍や脳梗塞、脳出血、炎症や先天的な異常などを見つけるのに役立ちます。放射線を使わないため、体への負担が少ない検査です。
MRAは、MRIと同じ機械を使って脳の血管の状態を詳しく調べる検査です。脳の血管にこぶ(動脈瘤)がないか、細くなっていたり詰まっていないかを確認します。造影剤を使わずに検査できるので、体への負担も軽く済みます。
血液検査では、頭痛の原因となる体の中の異常がないかを調べます。
具体的には、体の中で炎症が起きていないか(CRPや白血球数)、貧血がないか、肝臓や腎臓の働きに問題がないか、体の中の塩分やミネラル(電解質)のバランスが保たれているかなどを確認します。
頭痛にはさまざまなタイプがあり、原因によって「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に大きく分けられます。
それぞれで治療法が異なるため、まずは頭痛の種類をしっかり見極めることがとても重要です。
一次性頭痛とは、脳や血管などに明らかな異常がないにもかかわらず起こる頭痛です。
多くの方が経験する頭痛のほとんどはこのタイプにあたります。
代表的な一次性頭痛には、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などがあります。
一次性頭痛は、症状のコントロールや予防が重要であり、適切な治療で生活の質が大きく改善します。
片頭痛は、ズキンズキンと脈打つような痛みが特徴で、多くの場合、片側のこめかみや目の周辺に痛みが現れます。吐き気や嘔吐、光や音に対する過敏症を伴うことも多く、日常生活に支障をきたすことがあります。頭痛が起こる前に前兆として、閃輝暗点(視野にギザギザとした光が現われる症状)がみられることもあります。片頭痛の誘因として、ストレス、ホルモンの変動、特定の食品や環境要因が影響することがあります。診断は問診を中心に行い、必要に応じて他の疾患を除外するための画像検査も行います。治療は痛み止めや片頭痛用の薬を使い、発作の予防には生活習慣の改善が重要です。継続的な治療と管理により、片頭痛の頻度や強さを抑えることが期待されます。
緊張型頭痛は日本人に最も多いタイプの頭痛で、肩こりや精神的ストレス、長時間のパソコン作業やスマホ操作など、日常生活の中で起こることが多い頭痛です。症状の特徴としては、頭全体が締めつけられるような痛みで、後頭部や首筋、こめかみの重だるさ、肩こりや首のこりを伴うことが多く、午後から夕方にかけて痛みが強くなりやすく、疲労などで悪化することもあります。治療は、根本的な原因をなくすことが大切で、姿勢の見直し(長時間同じ姿勢を避ける)、ストレッチや軽い運動、十分な睡眠と休息、ストレスとの付き合い方を工夫するなどの日常生活での対策が大切です。薬物療法としては、鎮痛薬(アセトアミノフェン・ロキソプロフェンなど)や筋弛緩薬、抗不安薬、漢方薬など様々な薬剤を併用することもあります。
群発頭痛は、非常に強い痛みが一定期間に集中して繰り返される比較的まれなタイプの頭痛で、20~40代の男性に多く見られる頭痛です。片側の目の奥をえぐられるような激しい痛みが特徴で、痛みは毎日同じ時間帯(夜間〜明け方など)に発作的に起こり、1回の痛みは15分~3時間程度続き、1〜2か月の間ほぼ毎日続きます。痛みのある側の目の充血、涙、鼻水、鼻づまり、まぶたの腫れなどを伴います。このような症状が毎年決まった時期に起こることもあり、「群発頭痛」という名前の由来になっています。
群発頭痛は、市販の鎮痛薬では効果が得られにくいため、発作時の治療としてスマトリプタンの注射や酸素吸入を行います。予防的治療としては、カルシウム拮抗薬(ベラパミルなど)や抗てんかん薬、ステロイドなどを用いる場合もあります
頭の中(脳や脳の血管など)の疾患が原因で起こる頭痛は、二次性頭痛と呼ばれます。
また、発熱や副鼻腔炎、眼の病気、首や肩の異常、薬の副作用など、頭の外に原因がある場合も二次性頭痛に含まれます。
代表的な二次性頭痛には、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、血管解離、可逆性脳血管攣縮症候群、下垂体卒中、低髄圧、脳腫瘍、薬物の副作用、薬物の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)、感染症、睡眠時無呼吸症候群などがあります。
二次性頭痛の一部は、命にかかわる重篤な疾患が隠れていることがあり、早期の診断と治療が非常に大切です。
脳梗塞は、脳に酸素や栄養を送っている血管が詰まることで起こる病気です。症状としては手足の麻痺や言葉のもつれなどがよく知られていますが、頭痛を伴うこともあります。ただし、すべての脳梗塞で頭痛が起こるわけではありません。一般的に、梗塞の範囲が小さい場合は頭痛が出にくく、範囲が広い場合には出やすくなる傾向があります。さまざまな研究がありますが、脳梗塞の患者さんの約20%が頭痛を伴うという報告もあります。
脳出血は、脳の中にある細い血管が破れて出血し、脳の組織内に血の塊(血腫)ができる状態です。この血種ができることでその部分の体積が増えて脳の内圧が上昇することで頭痛を起こします。また、出血によって血液が脳の表面や周辺の膜(髄膜)に触れると、そこにある痛覚神経が刺激されること、血腫の周囲で炎症反応が起きることも、頭痛の原因になります。頭痛は突然起こり短時間で悪化することが多いです。 出血に伴う症状は、出血を起こした場所や出血量で異なりますが、頭痛以外に症状がないこともありますが、言葉が出にくいとか半身の麻痺やしびれ、吐き気や嘔吐、めまいといった症状も認められることがあります。ひどい場合には意識を無くしたり、呼吸状態が悪くなったりもします。
くも膜下出血とは、脳の表面を覆っている膜(くも膜)の下にある血管が破れて出血した状態です。多くの場合、脳動脈瘤という血管のこぶの破裂が原因です、命にかかわる重篤な病気です。くも膜下出血の症状の最大の特徴は、「突然、これまで経験したことがないほどの激しい頭痛」です。この頭痛は、出血した血液がくも膜の下の空間(くも膜下腔)に広がることで、その周囲にある痛みを感じる神経(痛覚受容体)が強く刺激されることと、頭の中の圧力(頭蓋内圧)が上がることでおこります。
一部の人では、「少し変な頭痛が数日前にあった」という前ぶれ症状(警告頭痛)が起こることもあります。
脳血管解離とは、脳へ血液を送っている動脈の壁が裂けてしまう病気です。頸部(首)にある椎骨動脈で起こることが多く、脳梗塞やくも膜下出血の原因になることもあります。脳血管解離では、血管壁の損傷による痛みや、脳梗塞、くも膜下出血を伴うことで頭痛の症状を起こすことがあります。多いのは、突然起こる片側の頭痛や首の痛みですが、それ以外の頭痛で発症する事もあります。
可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)とは、脳の血管が一時的にけいれん(攣縮)し、細くなったり元に戻ったりをくり返す病気です。突然の強い頭痛を繰り返すのが大きな特徴です。「雷鳴のような頭痛」と呼ばれる、バットで殴られたような激しい頭痛が数日~数週間にわたって何度も出現します。RCVSでの頭痛は、急激な血管収縮による刺激、血流の急激な変化、血管拡張後の反応等が原因になっていると考えられています。通常、数週間で自然に回復しますが、まれに脳出血や脳梗塞を合併することもあるため、慎重な経過観察が必要です。
下垂体卒中は、脳の中央にある「脳下垂体」という小さなホルモンの分泌器官に良性の腫瘍があり、腫瘍内で出血や血流障害が起きることで発症します。眼の奥の突然の激しい頭痛が特徴的です。下垂体腫瘍に急激な出血や腫れ(浮腫)が起きることで、腫瘍が急激に大きくなり、周囲の組織や神経を圧迫することで、突然の強い頭痛として現れます。また、腫瘍の体積の増大により、視力低下、視野の異常(物が見づらい、視野が欠ける)、まぶたが下がる、ものが二重に見えるなどの症状がみられることがあります。
「低髄圧(ていずいあつ)症候群」とは、脳や脊髄の周囲にある「髄液(ずいえき)」が減少して、髄液の圧が低くなることで症状を起こします。「脳脊髄液減少症」と呼ばれることもあります。多くの場合、交通事故や転倒などで脊髄の周囲に小さな傷ができ、髄液が漏れ出すことが原因になりますが、はっきりとした原因がわからない場合もあります。髄液が減少し、脳が重力で下に引っ張られることで、脳の血管や神経、脳を支える膜(硬膜など)も引っ張られ、痛みが生じます。また、髄液の量が減ると、それを補うために頭の中の血管が拡張することも頭痛の原因になります。立ち上がると頭が痛くなり、横になると楽になるのが特徴で、頭痛は後頭部から首にかけてズーンと重い痛みとなる事が多いです。
脳腫瘍とは、脳やその周囲の組織にできる「できもの」のことです、腫瘍には、「良性」と「悪性」があります。脳腫瘍による頭痛は、腫瘍が大きくなると、脳が圧迫されたり、脳脊髄液の流れが妨げられることで、頭の中の圧(頭蓋内圧)が上昇する事、腫瘍が髄膜に接していたり、広がって炎症を起こし、髄膜にある痛覚神経が刺激される事などで痛みを生じます。脳腫瘍による頭痛の特徴は、朝方に強く出やすく、頭痛が日々強くなったり、咳やくしゃみ、排便などで痛みが悪化することもあります。
普段使っている薬が、「副作用」として頭痛を引き起こすことがあります。薬による頭痛のメカニズム(原因)はさまざまですが、主に以下のような仕組みで起こります。
一部の薬は、血管を拡げる作用(血管拡張)があり、それによって頭の中の血流が変化し、頭痛が引き起こされることがあります。
睡眠薬、抗うつ薬、抗てんかん薬などの一部は、脳の神経の働きに直接作用する薬です。これらが脳の痛みのコントロールに影響を及ぼし、頭痛を感じやすくすることがあります。
ピル(経口避妊薬)やホルモン補充療法など、ホルモンに関係する薬は、女性の月経周期やホルモンのバランスに影響を与え、頭痛を引き起こすことがあります。
薬剤の使用過多による頭痛とは、頭痛を和らげるために使っている鎮痛薬や市販の痛み止めを頻繁に使い過ぎることで、かえって頭痛が悪化したり、慢性的に続いてしまう状態のことです。薬を繰り返し使うことで、脳の痛みを感じる神経が過敏になり、わずかな刺激でも頭痛を感じやすくなることが原因と考えられています。
頭痛が毎日のように続いている、鎮痛薬を飲んでも頭痛が良くならない、薬を飲まないと頭痛がひどくなる気がする、薬をやめると頭痛がさらに悪化する感じがあるなどがあれば、薬物の使用過多による頭痛の可能性があります。市販薬を使い続けるのではなく、医療機関を受診してください。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、眠っている間に呼吸が何度も止まったり浅くなったりする病気です。いびきや日中の強い眠気、疲労感などの症状で知られていますが、実は「朝起きたときの頭痛」もよく見られるサインのひとつです。
睡眠時無呼吸症候群では、朝起きたときの頭痛(起床時頭痛)が強く、時間がたつと自然に軽くなることが特徴です。睡眠中の無呼吸によって体内の酸素が不足し、二酸化炭素が増え、脳の血管が拡張することが頭痛の原因になっています。また、無呼吸による睡眠の質の低下と自律神経の乱れも頭痛を引き起こす一因になります。
一次性頭痛の治療は、症状やタイプに応じて多彩です。
一次性頭痛の多くは、鎮痛薬(解熱鎮痛剤)を中心に治療しますが、それ以外にも以下のような薬を用いることがあります。
鎮痛薬以外の治療薬(例)
また、生活習慣の見直しやストレス管理、睡眠の調整なども治療の一部です。
二次性頭痛の場合は、まず原因となる病気の治療が優先されます。
頭部MRIなどの画像検査で重大な疾患が疑われる場合は速やかに適切な対応を行います。
こんな症状は、すぐにご相談ください。
危険な二次性頭痛の症状
CGRP関連薬は、片頭痛の発作を予防する新しい注射薬です。
これまでの治療とは異なる働きを持ち、発作の回数やつらさを軽減する効果が期待されています。
特に、従来の予防薬では十分な効果が得られなかった方や、発作の頻度が多い方にとって、新たな治療の選択肢となります。
CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)は、神経から分泌される物質の一種で、片頭痛の発作時に多く放出されることが知られています。
この物質は、脳の血管を拡げたり、痛みの信号を強めたりする働きがあり、片頭痛の大きな原因の一つと考えられています。
CGRP関連製剤は、このCGRPの働きを抑えることで、片頭痛の発作を予防します。
CGRP関連薬は、以下のような方に対して、医師が必要と判断した場合に処方いたします。
CGRPに直接結合し、その作用をブロックします。
月に1回の皮下注射で、初回のみ2本、その後は1本を自己注射します。
CGRPに直接結合し、作用を抑えます。
月1回、または3か月に1回の注射を選択できます。こちらも自己注射が可能です。
CGRPの受容体に結合し、その働きをブロックします。
月に1回の皮下注射で、自己注射が可能です。
比較的安全性の高い薬剤とされていますが、以下のような副作用がみられることがあります。
まれにアレルギー反応(アナフィラキシーなど)が起こることもありますが、発生頻度は非常に低いとされています。
また、心臓や血管の病気がある方、妊娠中や授乳中の方には注意が必要ですので、治療前に医師へご相談ください。
CGRP関連薬は保険適用の薬剤ですが、他の片頭痛治療薬と比較して高額となっており、1本あたり約12,000円~14,000円程度(3割負担の場合)かかります。
高額療養費制度や付加給付制度の対象となり自己負担を軽減できる場合ありますので、詳しい費用や制度のご利用については、当院受付またはご加入の健康保険組合へお問い合わせください。
いろいろなタイプの「頭痛」について、院長がわかりやすく解説しています。
ぜひご参考になさってください。
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